大手出版社がつくった最新最強のミステリー・ガイドブックはこれ。
ミステリー関係者、ミステリー通など795人にアンケートを送り、387人から回答を得て、国内編・海外編のベスト100を選んだものである。作品の解説は「あらすじ」と「うんちく」に分けている。作品のランキングの座談会は、ファンクラブの和気あいあいとした感じで楽しい。さらに楽しいのは激賞・偏愛コメント集で、ミステリーに対する情熱的な愛の告白に満ちている。その作品をもう一度読み返したくなる。
ミステリーファンは愛好が高じると、創作に取り組むか、評論に向かうか、遊びを創意工夫するかなどに分かれる。ミステリー遊びとしては、名探偵もの、犯人もの、犯罪トリックもの、犯罪動機もの、密室ものなどいろいろ試みられているが、しかし何と言っても一番は、「ベスト10」「ベスト100」のランキング遊びである。26年前に発行された「東西ミステリーベスト100」(文春文庫)と読み比べると、いっそう楽しく遊べる。自分の「ベスト10」をあれこれ考えると、読みたい本がどんどん増えてくる。
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