あの有名な怪盗紳士ルパンが活躍するシリーズの中で最高傑作といわれるフランスの冒険ミステリの古典的名作はこれ。
第一部「アルセーヌ・ルパンの二重生活」では、ヘルマン大公の秘密をめぐって、大胆不敵な謎の殺人鬼、国家警察部のルノルマン部長、ロシア貴族セルニーヌ公爵(実は神出鬼没のルパン)の三つどもえの死闘が繰り広げられる。最後には、あっというどんでん返しが待っている。
第二部「アルセーヌ・ルパンの三つの犯罪」では、ドイツ皇帝を巻き込んで、謎の数字「813」と謎の文字「APO ON]に隠された秘密をめぐって、正体不明の殺人鬼とルパンの対決が大詰めを迎える。やはり最後に、おおっと驚くどんでん返しが待っている。
作者ルブランは、物語の中に不思議な謎と心理的なトリックを効果的に使い、読者の興味を引き、驚きを誘い、度肝を抜く技術を駆使する。そもそも、ルパンの「二重生活」とは何か、ルパンの「三つの犯罪」とは何か、そしてルパンとは何者なのか。冒険物語の中にミステリのおもしろさがあふれている。
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