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黒死館殺人事件  小栗虫太郎作(その1)

 衒学趣味の最高峰、有名なので誰もが一度は登ろうとして、多くの者が入り口でつまずいたり途中で引き返したりするし、最後まで登りきった者は下山途中で遭難したり、無事下山しても理解不能や記憶喪失に陥ったりする、壮大な迷宮を内に抱えた魔の山といわれる探偵小説はこれ。
 呪われた因縁のある「黒死館」において、不可思議な殺人事件が連続して起きる。毒殺だったり、挟殺だったり、毛布巻き(未遂)だったり、扼殺だったり、銃殺だったり‥‥犯人は殺人を遊び、事件に恍惚としているのだろうか。
 探偵役の法水麟太郎は、まるで犯人と一緒に犯罪を楽しむように、意味不明の推理を長々と弁じ、ワトソン役の検事と捜査局長も合いの手を入れてさらに話を長引かせる。そういえば、登場人物もさらに被害者までもが、新しい謎や難問を次々に繰り出し探偵を喜ばしている。事件におびえながらもスリルを楽しんでいるのだろうか。
 犯人も探偵も登場人物も被害者もみんなで嬉々として、事件を犯罪をさながら「黒死館迷宮祭り」として祝い楽しんでいるかのようなのだ。

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