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殺人百科  コリン・ウイルソン作

 15世紀から1960年までの欧米の有名な殺人事件を網羅した事典はこれ。
 原著(ピットマンとの共著)は、犯人の名のアルファベット順に300以上の事件を取り上げているそうだが、この訳本では、日本の読者に興味のあると思われるものを60ほど選び出して編集している。
 その一番目の事件を紹介すると、「霧の夜の戦慄」と題して、切り裂きジャックを簡潔な読み物にまとめている。1888年8月31日から11月8日までの間に、ロンドンのイースト・エンドで5件の殺人事件が起こった。被害者は5人とも女で、ナイフで切られ、内臓をえぐりとられた者もいた。事件はロンドン市中にパニックを起こした。作者は最後に、犯人について次のように推理している。犯人は若い医学生あるいは医者であり、犯罪が突然に止んだのは精神病院に入れられたか、死んだかしたためであろう。
 作者は、殺人の研究のための基礎資料としてこの事典を編集し、実存主義の立場から分析し考察しょうとしている。
 22年後に続編として出版された「現代殺人百科」(シーマンとの共著)は1962年から1983年までの殺人事件を扱っている。
 この2冊を読んだ後では、ちょっとした殺人事件のニュースにあまり驚かなくなる。恐怖と戦慄に満ちたおぞましい物語も、続けて読みすぎると、陳腐で退屈でうんざりする読み物になってしまうのは如何ともしがたいのである。

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