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捜査  スタニスワフ・レム作

 犯罪の謎を解く物語というミステリの構造は、読者を物語の中に引き込む強力な装置であり、優秀な仕組みである。結末の部分で、謎が合理的に解明された時の驚きと快感は何ともいえないものである。
 しかし、不思議な謎がついに解明されなかったとなると、一体どうなるのか。読者に解答を委ねるということなのか。作者のブラック・ユーモアなのか。現実では解明されない謎も多いのだよと言いたいのか。こんな感想をもってしまう、ミステリ的味わいのある小説はこれ。
 冬のロンドンで、「葬儀屋で夜中に死体を動かす」「共同墓地で死体を動かす」などの悪戯が続いて、とうとう「死体置き場から死体が消える」という事件が起きた。さらに続いて「解剖研究所から死体が消失し、しかも鍵がかかっていた」というのである。
 スコットランド・ヤードで捜査会議が開かれ、シェパード主任警部の命を受けてグレゴリイ警部補が捜査の任に就く。なぜか主任警部はこの事件の解決は不可能だと思っているようなのである。捜査が進むにつれて、混迷と不可解さが増していく。動機は何なのか。「欲望、宗教的情熱、セックス、政治、精神異常」のいずれかなのか。それとも……
 未知なるもの、理解困難なものに出会った時、人間は何を考えどう行動しどんな態度をとるのか。このテーマをさらに発展させ、壮大な構想で描いたレムの作品は、SFで人気の高い[ソラリスの陽のもとに」である。

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