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寒い国から帰ってきたスパイ  ジョン・ル・カレ作

 東西冷戦を背景に英国諜報部と東ドイツ諜報部の対決を枠組にして、非情な諜報活動の計略と顛末をシリアスに描いた、リアリズム系スパイ小説はこれ。
 英国諜報部は、ベルリンにおける諜報網を、東ドイツ諜報部の副長官ムントに壊滅させられた。そこで、英国諜報部は、ベルリンの責任者だったリーマスを使って、ムントの失脚を図るために罠を仕掛ける計略を立てる。諜報部を追われたリーマスは、金のために祖国を裏切って東側に情報を売り込むように見せかける。実はムントが英国に寝返ってスパイになっているという間接的な情報を東ドイツに与えようというのである。しかし、その背後にはさらに大きな計略が張り巡らされていた‥‥
 東西冷戦を象徴する、1961年に築かれたベルリンの壁が、悲劇を強調するように効果的に使われている。最初の場面では、東ドイツの高官で、実は英国のスパイだった男が、リーマスが待っている西側へ脱出しようとして、ベルリンの検問所を通過する時に射殺される。そして、最後の場面では、主人公のリーマスと愛人リズが、ベルリンの壁を乗り越えて西側へ逃げ帰ろうとした時、二人とも射殺されてしまう。  東側でも西側でも、諜報活動における個人の命は消耗品のように軽く使い捨てられるものなのか。冷戦におけるスパイの悲劇は現代社会の陥穽である。

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