ミステリを読んでびっくりしたいと思っている読者にぴったりの本格推理小説はこれ。
K**大学推理小説研究会のメンバー7人が、十角館の建っている無人島で、一週間合宿することになった。彼らは仲間内で、ミステリイ作家にちなんだニックネームで呼び合っていた。エラリイ、ルルウ、カー、ポウ、アガサ、オルツィ、ヴァンというように。やがて、彼らは一人ずつ殺されていく‥‥一方、本土では推理小説研究会の元会員のもとに怪文書が届く。それには「お前たちが殺した千織は、私の娘だった。」とあった。その怪文書の調査が進んでいく‥‥
本作品は1980年代末から1990年代にかけて「新本格」のブームを巻き起こす契機となった。クリスティの孤島もの「そして誰もいなくなった」を下敷きに、新しい創意を加えて「謎とその論理的解明を主軸とした物語」を創り上げている。
作者の処女作で、初々しい推理小説になっている。2007年に講談社文庫から新装改訂版が出た。活字が大きく行間もあり、読みやすい。
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