「東西ミステリーベスト100」(2012年)では、本書が84位にランクインしているので、読んでみた。
探偵役がユニークである。二人の美少女を殺している「ハサミ男」と呼ばれている犯人である。殺人願望と自殺願望を併せもっている。また、人格が「わたし(アルバイト社員)」と「医師」の二重に分裂していて、相互の会話が成り立っている。
その「ハサミ男」が探偵役におちいる状況設定も変っている。三人目の獲物を張り込んでうろついているうちに、いつの間にかその美少女が殺されてしまったのだ。偽者の「ハサミ男」の凶行の発見者になってしまう。公園において、首にハサミを突き刺された死体を前にして、通行人がやってくるという状況で、本物の「ハサミ男」は、所持していたハサミを茂みに投げ捨ててしまう‥‥
物語は「ハサミ男」の探偵と警察側の捜査が交互に進み、最後に二重のどんでん返しが待っている。お楽しみに!
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