広範な調査と取材をもとに、SF的想像力で構想し、ストーリーの中に興味深い大小の謎を配置して、冒険小説風なスリルとサスペンスの手法で描いた新人類誕生物語はこれ。
南アフリカに寄せ集められた多国籍の四人の傭兵が、コンゴの奥深い森に住む、新種のウイルスに感染した四十人のピグミーたちを殲滅する作戦に従事する。その作戦を計画し推進しているのは、アメリカ大統領をトップにした政府の主要な関係者であり、その本当の狙いは、「見たことのない生物を真っ先に殺す」ことにあった。この未知の生物とはいったい何なのか。
一方、日本では、大学院生の古賀研人は創薬化学の研究室で学問に励んでいたが、ウイルス学専門の学者だった父の急逝の後、父からの謎めいたメールから、奇妙な遺書にたどり着く。その内容は、一か月という期間に新薬を研究・開発してほしいという内容だった。どのようにして研人は新薬を作ることができるのか。そして、彼にはアメリカの影のかかった捜査の手が伸びてきた‥‥
アメリカ、アフリカ、日本それぞれの地で進んでいく話が一つに結びついていくとき、物語のスピードはさらに加速し、空に飛び上がり、あっという結末が待っている。
この物語には続きがあり、さらに大きく広がっていく予感がする。
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